2012年冬の函館旅行


もくじ

きっかけ 12月21日 12月22日 12月23日 12月24日 12月25日 最後に

きっかけ

以前からずっと、北海道には行ってみたいと思っていた。特に何をしたいからっていうわけでもないのだが、 でもなんだか行きたかった。

そして2012年、この年の3月より都内の大学に編入し一人暮らしをするようになった。 いっそのこと、この際北海道まで行ってしまおうと考え、大学終了後そのまま夜行で旅立ち北を目指すという 今回の旅行をすることにした。

なお、今回の旅行はこれまでさんざん無茶な旅行をしてきたが、その中でも最もきつかった(でもすごく楽しかったけど) と感じるので、まさかいないとは思いますが真似することはお勧めしません。止めもしないけどwまた、毎年クリスマスを挟む この時期に一人で旅行することが恒例行事化しつつあることは気にしてはいけませんw


2012年12月21日(金)

夜行列車で出発

12月21日、大学の授業がこの日で年内の分は終了し、友人たちと軽く夕食を取ったのち出発。途中旅行資金をおろした後、東小金井駅から中央線快速で新宿駅へ。時期が時期ということもあり、飲み会帰り風の程よく酔った感じの客も多かった。
 新宿駅に到着。時間があったので少し改札の外にも出てみたが、街はクリスマスモード一色という感じだった(どうせ俺には関係ないけど)
 再び改札を通り、ムーンライトえちご号が来るホームへ行くと、ちょうど入線するときだった。 軽く写真を撮ったのち乗車。一時期車両が変わっていたと覚えているが、今回はまた以前と同じ485系に戻っていた。

山手線の遅れの影響で3分遅れて新宿を出発。車内はほぼすべての席が埋まっている感じだった。なかなか指定券が取れなかったから混んでいるのだろう。ちょうど帰省シーズンだし。また帰省風の人も多かった。
 うとうとしつつ池袋、大宮と停車。大宮でも隣の席の客はやってこなかったのでこのまま来なければラッキーとか思っていたが、結局高崎で乗ってきた。うとうとしていたからどんな客だったかは覚えていない。一応長岡に停車したという記憶はあったものの、結局新潟駅到着前のメロディが流れるまで寝ていた。
 そういえばこの日、マヤ歴がなんたらで世界が滅ぶとか言われていたらしいが、結局そんなことはなかった模様。あたりまえだが。

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臨時快速ムーンライトえちご号 新宿駅にて 普段新宿駅では見られない駅名が並ぶ

2012年12月22日(土)

いざ北海道へ

新潟駅に到着。ムーンライトえちご号から接続を受ける村上行快速に乗ってもよかったが、結局酒田から先が今回と同じ列車になるので、とりあえず新潟駅前のロイヤルホストで朝食をとることに。このロイヤルホストは以前にも使ったことがあるが、駅(万代橋口)からすぐの場所にあり、早朝からやっているので結構便利。しかし、新潟では雪があるかと思っていたのだが、予想に反し全く残っていなかった。まだ雪が積もるような時期ではなかったのだろうか
 ロイヤルホストを出て、新発田行普通列車に乗車。初のE127系だが、やっぱりロングシートっていうのはちょっと…ただこの後、さんざんロングシートに乗ることになるのだが…
 まだ暗い中列車は進む。少し周りが明るくなってきた頃新発田駅に到着。ここで酒田行普通列車に乗り換え。両数が減り(6両→2両)、また同じように北を目指していると思わしき客も多かったので酒田行の車内はかなり混んでいた。何とか座れましたが。酒田行で北上するにつれて、だんだんと積雪が見られるようになってきた。また周りにはさすが米どころということもあり、田んぼが多かった。途中、確か平木田駅の手前あたりで田んぼの真ん中に墓が立っているのを見かけた。これはいったいなぜなのだろうと思った。

酒田駅に到着。すぐに秋田行に乗り換えるがついにオールロングシートの701系が登場。ロングシートで2時間弱って嫌がらせだろと半分思いつつどうにもならないのでそれに乗車。さっきの酒田行でも見た変な人も同じ列車に乗りついだ。この辺まで来ると車窓から見える雪も多くなってきた。田んぼの中や海沿いを走りつつ、秋田駅に到着。車窓風景は結構よかったんだがやっぱりこういうところはボックスのほうが似合うよなとも思った。

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途中、きれいな雪山も見えた。

秋田駅に到着。普通に乗り継ぐと秋田駅で2時間ほどの待ち時間を生じてしまうのだが、そのまま待つのも面白くないので五能線の途中駅まで行ってみることに。本当はリゾートしらかみに乗りたかったのだが、函館行の特急の時間からして少し無理があったので今回はあきらめることにした。
 秋田駅で駅弁を買ったのち、東能代行に乗車。秋田駅では観光キャンペーンの一環だったらしく、なまはげを目撃した。東能代行はやっぱり701系(ロングシート)だったので、駅弁を食べるのはあきらめた。東能代駅で五能線の岩館行に乗車。予想通りボックスシートで、それもガラガラだったためさっそく駅弁を広げて昼食とした。五能線の車内は地元民が大半で、いずれも途中駅で降りてしまったため、岩館駅に着くころには乗客は片手で数えられるレベルまで少なくなっていた。また、五能線の車両はキハ40系だったのだが、駅発車時のうなり方がすごかった。こんなんで大丈夫なのかよとも思うぐらいに。
 岩館駅に着くころには雨というか雪が舞うようになってきた。そして岩館駅に到着。駅スタンプを押した後、来た列車で折り返す。折り返しの列車もガラガラで、途中駅でいくらか乗ってくる人もいたものの、終始ボックスを占有しても全く問題にならない状態のまま東能代駅に戻ってきた。
 今回は時間の関係で五能線の全線を乗りとおすことは不可能だったものの、今度はぜひリゾートしらかみもあることだし、前線乗りとおしてみたいと思った。遠いからなかなか難しいところもあるけれど…

東能代駅から大館行に乗車。また701系でいい加減ロングシートにも飽きてきたが、角を取れればまだましなので半分あきらめモードに。疲れもたまってきておりうとうとしつつ、大館駅に到着。少し時間があったので駅前に出てみる。大館は忠犬ハチ公の故郷だそうで、ホーム上にはハチ公神社が、駅前にはハチ公の銅像があった。

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東能代駅で発見したいわゆる顔はめ
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ハチ公神社@大館駅 大館駅前のハチ公像

大館駅から弘前行に乗車。うとうとしつつ終点弘前で青森行に乗り換え、やっと青森駅に到着。弘前行も青森行もまた701(以下略)…乗客はさっきも見た変な人もいたものの、地元民が大半だった。
 青森駅に到着。とりあえず駅スタンプを集めた後軽く外に出てみたが、雪も舞っていたので早々に中に戻る。そして、これから乗る特急スーパー白鳥は隣の新青森駅発なので大丈夫だとは思ったものの確実に自由席を押さえるために新青森駅まで1駅戻ることに。新青森でなんか夕食になるものが帰るだろうと思って青森駅では特に何も買わずに新青森に戻ったのだが、新青森駅のNEWDAYSを見てみたところ夕食になるおにぎりとかパンとかがすべて売り切れていたという…

新青森駅から今回の旅行で最初で最後の特急となるスーパー白鳥31号に乗車。確実な席の確保のためわざわざ1駅戻ったが、車内はかなりすいていて新青森駅まで戻ってこなくても大丈夫な感じだった。もっとも、遅い時間の特急だからというのもあっただろうけど。
 定刻に新青森を発車。青森駅で進行方向が変わるため新青森から青森までは椅子の向きとは逆向きに進むが、かなりの違和感があった。また、テーブルの裏には青函トンネル各部の通過予定時刻などが書かれたシールが貼ってあった。さらに、JR北海道の特急には今回初めて乗ったのだが、JR東日本の車両を見慣れている身からするとなんだか見た目がかっこいいというか強そうに感じた。
 青森駅、蟹田駅と停車し、いよいよ青函トンネルへ。蟹田駅を発車した後には自動音声で青函トンネルの案内があった。JR北海道とすれば今後新幹線が通るトンネルだからプッシュしたいのだろうか。さらに、青函トンネルの各部を通過するに当たり、車内の電光掲示板にも今どこを走っているかなどの案内があった。
 蟹田駅を発車後、19:36分ごろ青函トンネルに入った。青函トンネルに入ると、レールがロングレールでありつなぎ目がないため走行音が変わり、海底トンネルで湿度が高いのか窓が曇った。19:42ごろ、竜飛海底駅を通過。テーブル裏の案内によると19:48頃最深部(電球の色がそこだけ変わっている)を通過するとのことだったが、結局よく分からなかったorzその後、19:52ごろ吉岡海底駅付近を通過し、20:00ごろ青函トンネルを抜けた。ここまでの行程でかなり疲れもたまっていたため、寝ちゃうんじゃないかなと思っていたが、結局寝るどころか一人で少し興奮しつつ(その時のメモを見ると何分に何トンネルに入ったのか(電光掲示板に出る)が記録してあるw)初めての青函トンネル通過は終わった。
 青函トンネルを抜け、知内、木古内、五稜郭と停車し、20:47に函館駅に到着。ここまでとても長かったが、やっと着いたという感じだった。そしてこの日は、函館のライム・ライトという宿(ライダーハウスというか、ゲストハウスみたいな、相部屋の宿)に泊まるため、そこまで歩く。少し距離があったが幸いなことに雪は降っておらず、スマホで地図を見ながら宿に到着。チェックイン後近くのコンビニで食事を買い、宿で食べた後オーナーさんやオーナーの奥さんと話し、翌日の予定を軽く考えた後、この日は早々に就寝した。

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特急スーパー白鳥@新青森駅 ヘッドマーク
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テーブル裏にあった青函トンネルの案内 函館駅に到着

2012年12月23日(日・祝)

函館観光

この日ほぼ1日丸々函館市内の気ままな観光をすることとした。

家族から海産物(要は毛ガニ)を頼まれたので、まずは函館朝市に行ってみることとした。昨晩の宿の方によると、地元民が使う市場はほかにあるのだが、この日は日曜でやっていないということだったので、無難に函館朝市に行くことに。朝市というぐらいだから本当は朝早く行くつもりだったのだが、昨日の疲れもあり寝坊し、結局起床が9時ごろに、宿を出たのが10時近くになってしまった。
 宿を出て、この日は市電の1日乗車券を使うことにしていたので、宿そばの電停(魚市場通)より市電に乗車し函館駅前電停で下車。下車する際に1日乗車券を購入。この日は幸運にも天候に恵まれ、雪が降ったり荒れたりすることはなかった。ただ結構寒かったが。
 JR函館駅内のコインロッカーに荷物を預けた後朝市へ。一通りめぐってみたが、人にあふれていて、また私が優柔不断で何度か同じ店の前を通ったりすると声をかけられたりもした。結局見つけた店で実家と親戚の家宛の海産物を購入し、宅配便で送った。送ったのは主に毛ガニだったのだが、実家に戻った後私も食べたけど、とてもおいしかったです。やっぱりカニはいいね。
 買うものを買った後市場そばの食堂で昼食を取ることとした。入った食堂では焼いたホッケの定食(イカ刺しつき)を食べたのだが、ホッケもイカもとてもおいしかった。また食べに行きたいな。今度は海鮮丼なども試してみたい。

昼食後函館朝市を出て、五稜郭へ向かうことにした。函館駅前電停から市電に乗車し、五稜郭前電停で下車。そこから少し歩くと五稜郭に到着。寒かったのでとりあえず五稜郭タワーの下部で暖まった後、五稜郭の中へ。
 五稜郭の解説は省略するが(そもそも歴史面とか全く詳しくないし)、ただ単に中を歩いただけでもなかなか風情があっていい感じだった。冬ということで一面雪景色だったのだが、それはそれできれいだった。それに、西洋式の城ということで日本式の城とは考え方が異なり、その辺の話は詳しくはないんだけど興味深かった。今回は主に費用の点から函館奉行所内部の見学と五稜郭タワーへ上るのはやらなかったんだけど、また行く機会があったらそれもやってみたいな。

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函館奉行所 土塁の上からの景色
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城の外より マンホールが五稜郭だった

五稜郭の見学後は、再び市電に乗り函館と言えばこの写真で有名らしい坂のあるエリアへ行ってみることにした。市電を末広町電停で降り、少し大変だったけど八幡坂を一番上まで登ってみたところ、坂の上から海が見えるというとてもきれいな景色を見ることができた。天候が少し曇り気味だったのが残念ではあるものの、冬の景色も雪があってきれいなものだなとも思った。また、この辺を歩きながら思ったが、なんだが長崎と少し似た感じの、外国の雰囲気が漂う街だなと感じた。今回は特に見なかったが(調べていなかった)、周囲には教会などが点在していたので、今度行く機会があったら訪ねてみたいなとも思った。

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八幡坂頂上部より

八幡坂周辺の見学の後、宿で聞いた赤レンガ倉庫付近でイルミネーションの点灯をやるとのことだったので行こうかとも思ったが、まだ時間があったのでとりあえず函館駅に戻ることに。今度は十字街電停から市電に乗り、函館駅前で下車。日も落ちてかなり暗くなってきたが、ふと思い出し青函連絡船の記念館に行ってみることにした。だがしかし、開館時間等をまともに見ていなかったため、着いた頃には閉館時間間際となっており、この時間に行ってもゆっくり見学できそうもなかったため、見学は見送ることに。とても残念…
 函館駅構内の本屋とか売店で時間をつぶした後、再び市電で十字街へ。そこから歩いて赤レンガ倉庫のほうへ行くとイルミネーション点灯式目当てでたくさんの人が集まっていた。ただ、いわゆるカップルばかりではなく子供連れなども多かったため、俺のような一人でもそれほど浮かず(周りから見たらどうだったかは知らないが)、一安心。18時にイルミネーションの点灯があり、その後数発の花火が上がり、なかなかきれいだった。
 イルミネーションの点灯を見届けた後、そろそろおなかもすいてきたので何かいい感じの食事をとれるところはないかと探したが、今一つなかったのでとりあえず先に風呂に入ろうと、再び十字街電停から今度は谷地頭温泉へと向かうことにした。途中、赤レンガ倉庫の周辺を歩いていたら現存する日本最古のコンクリート電柱を見つけた。案内板によると、1923年10月に建てられ、ずっとこの地にあるとのこと。なかなか興味深いものが残っているなあと思った。

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イルミネーション 日本最古のコンクリート電柱

谷地頭電停で下車し、谷地頭温泉に行ってみることに。函館の温泉と言えば湯の川温泉のほうが有名だけど、宿で話をしていてこっちにも温泉があるよとのことだったので行ってみることに。谷地頭電停で降り、少し歩くと市営の谷地頭温泉に到着。さっそく入浴してみたが、茶色のお湯でなめてみると海沿いということもあり結構しょっぱかった。また、屋内の湯船は高温、中温、低温(泡風呂)の3つがあったのだが、中温でもかなり熱かった。漁師町でもあるわけだから、漁で冷えた体を温めるのにはこのくらいがちょうどよいのだろうが、それにしても熱かった。あと、露天風呂もあったので入ってみたが、露天風呂は五稜郭をイメージしてか、星形に作られていた。
 谷地頭温泉で暖まった後、また市電で函館駅に戻った。夕食を何にしようかひとしきり悩んだが、結局函館駅そばのラッキーピエロ(函館周辺にしかないハンバーガー等のチェーン店)に行ってみることにした。私はハンバーガーはあまり得意ではないのでオムライスを頼んだのだが、しばらくして出てきたそれは予想以上に大きく、少し食べきるのに苦労するほどだった。でも、とてもおいしかったです。

ラッキーピエロでの夕食後、今晩はフェリー内で宿泊予定なのだがまだフェリーターミナルに向かうには時間が有り余っているため、コインロッカーから荷物を回収後函館駅の待合室で時間をつぶすことに。結構遅い時間にもかかわらず、深夜発車の急行はまなすなどを待つ人で待合室にはそこそこの人がいた。どうも函館駅の周辺にはいわゆる24時間営業のファストフード店などはないらしく(見かけなかったから本当はどうかは知らないけど)、待合室で待つしかないからだろうか。
 函館駅を出る最終の普通列車でJRの五稜郭駅へ。もうそろそろ北海道ともお別れかと思うとなんだかさみしくなってくる。JR北海道の普通列車には初めて乗ったけど、普通列車にもかかわらずデッキ付の2ドア車で厳しい寒さに対応するにはこのくらい必要なのかなと思った。車内は土産物を抱えた人もいて、函館に遊びに来て木古内のほうに帰る人たちなのかなと思った。
 五稜郭駅で下車。私を含め数人が下車した。駅改札で下車印をもらった後、フェリーターミナルまで歩くことに。こんな時間ということもあり歩いている人は見かけなかった。雪道を歩き、30分ほどで青函フェリーのターミナルに到着。乗船手続きをして乗船券と下船券を受け取ったが、ただのPC用紙に印刷しただけというのは初めてだった。
 フェリーの乗船開始(1:40頃)までは時間があるのでフェリーターミナルでTVを見ながら待つことに。待っている間、結構な頻度でトラックの運転手らしき人が来ていた。青函航路は物流の大動脈なのだなと感じた。
 時間になり、フェリーのほうへ。フェリーターミナルからフェリーまでは結構離れていたが案内板もあり、夜でも迷うことなくフェリーに到着。周りは物流基地なのか工業団地なのかはわからないけど、トラックがたくさんいた。船の乗り口(車と同じところだが)で係員に乗船券を渡し、乗船。車両甲板からデッキに上がり、客室内に行くとそこはただ絨毯が敷いてあり、枕がいくつか散乱しているだけの殺風景な客室だった。まあ安いから別に問題ないけど。また、船内の掲示には、下船券は下船時に回収するが、万が一渡しそびれると行方不明扱いになり関係機関に多大なる迷惑をかける旨書いてあった。どうも下船券をちゃんと渡さないと途中で海に落ちた扱いにされるらしい。だから2枚あったのか。
 時間になり、函館港を出港。もう北海道ともお別れと思うとなおさらさみしくなる。少し外を眺めていたが、ここで寝ておかないと翌日の行程に差し障りかねないため、とりあえず寝ることに。機関の音で結構やかましかったが、特に問題なく寝れた。結局青森港到着前の案内が流れるまで寝ていた。また、客室はかなりすいていて、結局俺がいた客室にはあと1名別の方が寝ていただけだった。かなりの台数のトラックが載っていたような気がするが、客室で寝ていた人はなんか少なかったことからすると、本当はいけないはずなのだがトラックの運転手はトラック内で寝ていたのだろうか。
 しかし、今回初めてフェリー内で一泊したけど、いくら雑魚寝とはいえ完全に横になれるのは椅子での一晩と比べ楽だった。こういうのを有効につかえば宿代を浮かせ、時間を有効に使えるなあと感じた。


2012年12月24日(月・振替休日)

仙台へ

まだ暗い中青森港に到着。フェリーを降りスマホで地図を確認したのち、青森駅まで歩くことに。だんだん周りが明るくなってきて、スマホのおかげでそれほど迷うことなく青森駅に到着。事前の調べでは青森駅までは30分程度とのことだったのだが、想像以上に遠く感じた。疲れがたまっていたのもあるかもしれないが。また、途中でバスに追い越されたので、その後調べたところ市営のバスもあるみたいだったので今度使うときがあったらそちらも検討しようかとも思う。
 青森駅に到着し、朝食を買ったのち当初の予定より1本早い列車で先に進むこととした。ここから先、盛岡までは新幹線開業によりJRから切り離された第3セクターの青い森鉄道(青森-八戸-目時)とIGRいわて銀河鉄道(目時-盛岡)である。JR時代と比べて運賃はかなり上がったらしいのだが、今回使っていた北海道&東日本パスでは別料金不要で使えたため、使うことに。青森駅のホームに行くと、青い森鉄道の車両が来ていたので乗車。車体に書いてある青い森鉄道のキャラクターであるモーリーは結構好みなのだが、車両自体はまた701系…

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JR(左)と青い森鉄道(右)の701系@青森駅 青い森鉄道のロゴとモーリー

定刻になり青森駅を出発。青森駅を出てすぐは海沿いを進む。その後内陸のほうに入っていき、ついうとうとしていたら終点の八戸駅に到着。そこで今度はIGRの車両(でも701系)だった盛岡行に乗り換え、盛岡へ。この辺りはなんだかんだ言って寝ていたようで、あまり記憶にない…
 盛岡駅に到着。盛岡駅ではIGRとJRとでホームが違い、乗り換えが少し面倒だった。昔はたぶんこんな面倒じゃなかっただろうし、それに新幹線はできたものの経営分離で運賃がかなり値上がりしたことを考えると、新幹線も必ずしもいい面ばかりではないのかなあと少し思ったりもした。
 それはともかく、盛岡駅で一ノ関行普通列車(また701)に乗り換え。盛岡からは客が多く、座れない人も多かったが短距離で降りる客が多くじきに空席も出てくるようになった。のどかな風景の中を進み、一ノ関駅に到着。一ノ関駅では駅弁を買ったのち、次の小牛田行(しつこいが、701)に乗車。車内はそれほど混んではなく、十分駅弁を広げることは可能だったが、やっぱりロングシートで駅弁ってのはちょっと雰囲気にかけるよなあとも感じた。でも、駅弁自体はおいしかったです。
 小牛田駅で乗り換え、仙台へ。小牛田駅からは両数も増えたが、相変わらずの701系でもういい加減ロングシートも飽きてきた。14:23、仙台駅に到着。まだ今晩の宿に行くには少し早かったので、駅構内をうろついてみることにしたが、駅の中に郵便局があるなど、さすが東北一の大都市の駅は違うなあとも感じた。その後今度は仙石線に乗車し、今晩の宿の最寄り駅である苦竹駅へ。

今回の旅行では、初めての試みとしてゲストハウスというものに泊まってみることにした。まあ、なぜそうしたかと言えば普通のビジネスホテルとかに泊まるお金がもったいなく(特に一人旅だと結構割高になっちゃうので)、また相部屋にも特に抵抗がなかったからなのだが。今回泊まったのは、仙台の苦竹駅から歩いて数分のところにある「ゲストハウス梅鉢」というところだった。時間になりうかがうと、おかみさんが迎えてくれて、館内の説明などを受けた後、荷物を置いて松島のほうへ行ってみることにした。が、少し時間が遅かったため松島についたころには周りはかなり暗くなっていてほとんど何も見えず、ほぼそのまま帰ってくることにorz
 結局ほとんど何もせず宿に戻ると、他の宿泊客の方も来ていた。その方や、オーナーさん、おかみさんなどと夕食を取りつついろいろ話をしたのだが、外国を濃い旅行した話や他のゲストハウスのこと、そして例の震災の件など、とても多くの興味深い話をすることができた。また、翌朝にはまた別の女性2人組の方が朝から来ていたのですが、話をしたところその方はヒッチハイクで旅行したことがあるとか。私にはそんな度胸があるわけじゃなく、もっぱら鉄分お高めということもあり鉄道旅行ばっかりなのだが、そういう旅もあるのだなと世界が広がったような感じがした。また、何とも表しにくいのだが、このゲストハウスに泊まってみて、また来たいなと思えるようなところだった。なぜかはわからないけど、おそらくおかみさんとオーナーさんの雰囲気や他のお客さんとの交流があるからなのかなあ。とにかく、今度また東北のほうを旅行することがあったら、またここに泊まってみたいなと思った。


2012年12月25日(火)

実家へ帰省

この旅行自体が実家への帰省がおかしすぎるルートになったものだったため、最終日はその目的通り実家まで帰ることに。10時ごろ宿を出て、その後近くの郵便局で旅行貯金と風景印集めをしたのち、仙石線で仙台駅へ。仙台駅ではある程度時間があったため、お土産品や駅弁を購入したのち、福島行の快速列車で仙台駅を出発した。
 福島行の快速は、相当久しぶりの701じゃない車両で、久しぶりにロングじゃない椅子に座れた。この後また701が来る可能性があったので(実際のこの後も黒磯までずっと701だった)少し早いが駅弁を広げることにした。今回食べたのは下の写真にもあるように「牛肉どまん中」という駅弁で、なかなかいい感じの味付けで、肉もおいしく、とにかくおいしかった。駅弁を食べて、外を眺めているうちに福島駅に到着。

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今回の駅弁 確か宮城と福島の県境付近の車窓

福島駅で郡山行に乗り換え。乗り換え先はまたしても701…それでも4両あったので、それほど難なくすわれた。しかし、先ほどまでのクロスシート(719系)と比べると、やっぱりロングはいまいちだよなあとも思った。仕方ないけど。その後郡山駅で再び乗り換え。今度は同じ701系でも両数が2両まで減り、何とかすわることができたものの車内は結構混んでいた。
 東北本線の交流区間も黒磯駅までで終わり、黒磯駅からは直流区間に変わった。黒磯駅で宇都宮行の普通列車に乗り換え。ラッキーなことにトイレ前のクロス部分に座ることができた。また、両数が2から5両に増えたため、車内はそれほど混んではいなかった。その後宇都宮駅で今度は逗子行の列車に乗車。ここから逗子まで行くとなるとかなり距離あるなあと思った。今度は少しだがボックス部分があったのでそこに座る。E231のボックスはなんか特に頭の当たる部分がいまいちなのだが、それでもボックス部分に座れて良かったです。外を眺めつつ大宮まで乗車したが、途中、大宮の手前あたりで日が沈んできた頃、車窓からたぶん富士山と思われる山が見え、それが夕日に染まり美しかったことを覚えている。
 大宮駅で下車し、その後埼京線、武蔵野線、中央線と乗り継ぎ立川駅へ。立川駅からは、始発の松本行普通列車に乗ることに。立川から松本まで行くこと自体がある意味驚きに値する列車なのだが(全区間乗るとなると4時間近くかかる)、高専生時代にこの列車をたびたび使ったことがあったため少し懐かしくも感じた。また、高専生時代は山梨から東京まで毎日これらの普通列車(115系)で通っていたため、この115系自体もなんか懐かしく、また落ち着く。
 立川駅を出発し、最終目的地の竜王に向かう。高尾から先は少し前までは通学で毎日乗っていた区間ということもあり、久しぶりだなと感じた。およそ2時間で竜王駅に到着し、この旅行は大きなトラブルもなく無事に終わった。


最後に

ふとした思い立ちから今回は函館まで行ったわけだが、でもとても楽しい旅行だったと思う。函館はいろいろとみるところが多く、とても1日じゃ回りきれなかったので、今度はまた別の季節にでも行ってみたい。また、今回は主に宿代節約の点から相部屋のゲストハウスなどを使ったが、宿代節約の面以上に、他の宿泊者やオーナーさん、おかみさんなどとの交流があったことがとても楽しかった。そういうところで聞いた話なども今後の旅行の参考にしたいなとも思う。とにかく、今回の旅行は大変だったことは事実だけど、それ以上に楽しかったし、いろいろな経験ができたと思う。また今度は、函館だけじゃなく、北海道のもっと別の地域や今回日が沈んでしまい見れなかった松島、そのほか東北の各地域などを旅行してみたいです。

本文では特に触れなかったのだが、特に帰りに通った岩手、宮城、福島などは2011年3月11日の地震で大きな被害を受けたところである。私が今回行ったところでは、特に震災の爪痕というようなものは見られなかったのだけれども、一部車窓から見た風景がおや?と思うところがあった。また、24日に泊まったゲストハウスでは、震災の直後にはボランティアを受け入れていたそうで、その関連の資料や震災の写真集的なものもあったので、それを見てみたりもしたのだけれども、やはりあの震災はとんでもないものだったのだと感じた。一方で、復興に向け動き続けていることも確かなことだと思う。
 そんな中で、私たちが何ができるのだろうかと考えてみると、ボランティア活動をしに行くこともあるし、募金に協力することなどももちろんあるけど、それだけじゃなくて東北を旅行するということも一つの手なんじゃないのかな。今回は函館がメインだったので東北地方ではそんなに観光とかはしなかったけど、以前にも行った会津若松のSLなどもあるわけだし、他にも興味深いことがいろいろあるんじゃないのかなと思う。そうやって行って自分の目で見てみることも、大切なんじゃないかな。たとえそれがただの観光であっても。

最後になりますが、こんなつたない文章と写真を最後まで見てくださり、ありがとうございました。今後も少しではありますが旅行の記録とかも公開していこうかなと思っておりますので、もしよろしければ他の記録も見てくれるとうれしいです。また、この記録への感想などは、Twitter、Facebook、メールなどでくださいますとうれしいです。



2013年2月15日 完成
2013年1月27日 途中まで更新
2013年1月14日 途中まで公開

このページに書いてある情報を元に製作、実験などを行い
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